花のみせ美里様インタビュー

目次

アプリを導入する前のお店の課題や、導入するきっかけ

どうやって来店してもらうか

櫛田さん それに関しては、FNEXT*という要素があったので、うちの場合は、そういう意味でFNEXTで十分な顧客管理というところは満足していたのですが、やはり最大の悩みというのは、顧客が来店してから管理はできるのですが、どうやって来店してもらうかということがスタートにあったわけですよね。

その時に「魔法の花瓶」をはじめて、お花が大好きな人が毎日来れるようになったというところで、そういう意味ではアプリが私にとっては生きているところです。

*FNEXTはネクストワールドが提供する顧客・販売管理システムです。

どのくらいの期間で導入効果を感じたか

取りに来てくださるのではなく買いに来てくださっている

櫛田さん やはり3ヶ月ぐらい経った時ですね。最初はすぐには進まなかったと思います。お客様が「魔法の花瓶」で、そのお花を持って帰るものですから、花瓶を持って帰るという姿を見て、他のお客様が気になって聞くらしいです。「何をやっているのか」と。

それが徐々にお客様が他のお客様を呼んでくれるというところが大きかったと思います。現在では3店舗合わせて毎日100名の方が買いに来てくださっていると思います。

朝礼でよく話しをするのですが、スタッフが昨日は沢山「魔法の花瓶」を取りに来ていただきましたという話しになったりします。それを必ず私は直してもらいます。いや、違いますよと。先にお金を払って買いに来てくださっているので、取りに来てくださるのではなく、買いに来てくださるお客様に直してくださいということを伝えています。

毎日来てくださるので、非常に近い存在になります。いい意味で。逆に言うと、甘えてしまうところがあります。毎日来てくれるから。お客様自身も、そうは思っていないところがあります。何かもらっているとか、ただでもらっているという感覚があり、非常に謙虚というか、非常に遠慮しているところもあります。だからこそ、そうではない関係を保つことが非常に大事だと思います。

お花屋さんというのは、気軽に入れないところがあります。寿司屋よりもハードルが高いと言われています。しかし、毎日足を運んでもらえる環境ができたというのは、我々にとって非常にありがたいことです。しかも、お客様と毎日会話ができるということになると、宣伝しなくてもお客様が自分から他のお客様を連れてきてくれたりします。口コミ、このリファーラルが一番ですね。

3ヶ月の間でしっかりと基盤が作られてきたと思います。最初は頑張らなければいけないですね。チラシを渡したりとか、無料でやっていただいたりとか、最初が肝心だと思います。そうでないと乗り切れないところがあるので、スタートダッシュが大事だと思います。

アプリを触ってみての使い勝手

誰でも使える

櫛田さん ご存知のように、花屋さんに働いていたり、経営していたりする人は、ITとか得意な人はまれにいるかもしれませんが、多分そうではない人が多いと思います。

私が知る限り、うちもそうですが、若いからということではなく、結構アナログな人が多いです。使いづらいところがあると思っていましたが、なんなりと使っているところを見ると、使いやすいんだろうなと思います。

アプリで取り組んでいる機能やサービス

お知らせを見てもらえるようになった

櫛田さん お知らせ配信で、営業時間やイベントなどを確認していただける方が増えていると思います。営業時間を変更するときに、お花屋さんだけで張り紙するだけではなく、アプリで伝えた方がお客様も見られますし、SNSとかだと見てない人もいますから、アプリだったら会員様が多いので見ていただける率が高いと思います。店舗にとっても発信しやすくなりましたし、お客様にとっても見やすくなったと思います。

「魔法の花瓶」を誰かにプレゼントできる「魔法の花瓶チケット*」を始めました。

*魔法の花瓶チケットは魔法の花瓶をギフトとして贈ることができます。受け取った方はいつでも魔法の花瓶を始められます。

アプリやサブスクなどを活用した今後の展望

人間だけができることは人間がやるべきです

櫛田さん やはり今は、お客様とリアルでお会いできて、リアルでご来店いただいて、先にご購入いただいて、ロスが減ったんです。めちゃくちゃ減ったんです。捨てるものがなくなっちゃうんですよ。「魔法の花瓶」で売れてしまうので。

今後は、集客、足を運んで頂ける機会をさらに増やしていきたいと思います。同じような形で、ITを使って、SNSを使う、アプリを使いながら何かできたらなと思っています。今、相談していることがありまして、カタログ通販みたいなものをアナログでやってみたいなと思っています。

私の娘なんかが面白いなと思うことがあります。誕生日にドーナツをもらうということがあります。ドーナツ1個、それをコンビニでもらったとか言っています。簡単でいいんじゃないかと思います。友達にプレゼントするときに2000円や3000円とか、学生だから2000円かもしれないけど、ドーナツ1個っていいじゃないかと思います。みんなにやってあげられるじゃないですか。手軽にお祝いできて、もらった人もドーナツをもらえるということで、それがコンビニでもらえるというのはいいじゃないでしょうか。花ももっと手軽、身近な存在にしたいと思います。

魔法の花瓶は毎日買いに来ていただいてもいい。毎日でもいいと言ってやり始めると、お客さんの契約者の数が50人ぐらいになると、毎日来られると逆に困るなというようになるケースがほとんどです。

お客さんにはいつの間にか気持ちが伝わります。また、顔を見て感じることができます。最初は、お客様に対して良い気がしなかったりすることもあります。しかし、お客さんが増えていくと、お客さんが応援したくなるような関係ができます。

その結果、売り上げが100%上がることは間違いありません。お客さんが「この店を応援してやりたい」とか「どうせならここで買ってやりたい」と思うようになります。

どんなにネットが進化しても、最終的には人と人の関係です。ネットを介してできる関係は、ネットの管理能力が人間の弱点を補ってくれます。

例えば、人間は誰がいつ契約が切れるかを覚えていられないかもしれませんが、機械はそれを管理できます。その一方で、人間だけができることは人間がやるべきです。私はこれを花屋の最大の革命と考えています。本当にこれを実行すべきだと思います。私たちの数字を見れば、売り上げが上がっていることがわかると思います。

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